2018年4月22日日曜日

【遠征メモ】初ノエビアスタジアム観戦


■経路
羽田から神戸空港までスカイマーク。
空港から三宮までポートライナー。
昼食をとってホテルにチェックイン。
荷物を置いて軽く散策。
17時半過ぎくらいに三宮・花時計前駅から御崎公園駅まで海岸線。
駅から歩いて5分くらいでスタジアム着。

■席
メインSS指定ミックス。
ビジターユニフォーム着用可。
席の一つ一つに席番号が振られていないため席を探すのに一苦労。

■飲食
欧風料理もん
オムライス 1250円

エストローヤル
シュークリーム・エクレア等の洋菓子通販神戸南京町エストローヤル

シュー・ア・ラ・クレーム 190円
シュー・シュルプリーズ 330円

浪花ひとくち餃子 餃々
浪花ひとくち餃子 餃々(チャオチャオ) | 餃子計画
チャオチャオ餃子ハーフ 320円

ハーフタイムにソーセージ(値段失念)

ル・パン 神戸北野
[公式] スイーツ&ベーカリー ル・パン神戸北野
パン・オ・レザン ハーフ 260円
ポークテリーヌカンパーニュ 250円
北野シュークリーム 280円
シュークリームは持ち帰るつもりはなくホテル自室の冷蔵庫に置いておきスタジアムから戻ってから夜にでも食べるつもりだったがすっかり忘れて翌日チェックアウトしてしまった…。
無失点に抑えていたら忘れることもなかったかも。

2018年4月21日土曜日

2018 J1リーグ 第7節 ヴィッセル神戸戦

スターティングメンバー

■1得点目
前半22分。
敵陣右サイドで三原が最終ラインの宮から受けたボールのトラップが大きくなりすかさず遠藤と長澤が左右から挟んで奪う。
少しドリブルで前進し藤田を引きつけてから右のスペースへ出す。
走り込んだ興梠がダイレクトの右足で中へグラウンダーのクロス。
フリーで待ち構えていた武藤がペナルティアーク中央でダイレクトで右足のシュートを放つもボールはGK正面。
抑えのきいた低空のシュートだったためキムスンギュはキャッチできず手で弾くのが精一杯。
いち早く反応した武藤が詰めて左足で押し込み先制点。
こんな綺麗なショートカウンターは本当に久しぶりに見れた。

■1失点目
後半5分。
神戸が右CKを獲得しキッカーはポドルスキ。
左足で鋭いボールを中央に放り込むとマウリシオとの駆け引きを制したウェリントンが打点の高いヘディングを合わせ同点ゴール。
ポドルスキがボールを蹴るまでウェリントンはしっかりマウリシオがマークしているのだが最終的にはボールウォッチャーになってウェリントンから目を離してしまっている。

■2失点目
後半16分。
神戸自陣右サイドで郷家が最終ラインからのボールを収める。
敵陣中盤くらいまで持ち上がって前方の藤谷へ縦パス。
右ハーフスペースまで来ていた佐々木へマイナスの横パス。
ここでマウリシオが佐々木に食いつくも佐々木はターンしながら受けて華麗にマウリシオをかわし前を向くとそのままゴールに向かって前進し切り返しでワンフェイント入れて右足一閃。
岩波と遠藤の二人の股を抜き左のサイドネットを揺らした。
食いついてあっさりかわされるマウリシオは大問題だがその後の佐々木のプレーの冷静さがルーキーとは思えない落ち着きぶりに脱帽。

■2得点目
後半26分。
レッズの右CKからキッカーは柏木。
ファーサイドへ山なりのボールを放り込む。
岩波が落下点までバックステップで移動し頭で合わせるとループ気味になりキムスンギュと三田の頭上を越えゴールに吸い込まれた。

■3得点目
後半47分。
レッズの左CKからキッカーは柏木。
左足で上げたアウトスイングのボールは蹴る前からセットされたマウリシオの位置へピンポイントに飛んでいき、マウリシオは1歩だけ前に出たら垂直に飛んで頭で合わせるだけ。
ボールは競ったチョンウヨンの頭に当たりゴール左隅に勢いよく突き刺さった。

■ベストプレーヤー
柏木陽介
前半は中央からの崩しの連係のためボールサイドに何度も顔を出しよくボールに絡みレッズの攻撃のタクトを振るった。
後半はコーナーキックを蹴っては決定機を演出し、サイドに流れては効果的なクロスを供給し見事2アシストを記録。
CKを得る度に徐々にボールの精度を上げて最後にピタリとアジャストして見せた抜群のコントロールは流石の一言。
故郷で戦う神戸戦の柏木は何かが違うということだろうか。

■ワーストプレーヤー
青木拓矢
このワーストプレーヤーはミスした回数をカウントすることによって選出しているが、今回は逆でこの日はロクにボールに絡めず終始空気と化していた青木を選出。
次点で後半ポジションを替えてから致命的なミスを2度犯した遠藤。

■総評箇条書き
  • 前節同様3-4-1-2でスタート
  • 前半はかなり前からのプレスを開始
  • 選手同士の非常にいい距離感でワンタッチの短いパスをテンポよく繋ぎながら中央から崩そうとするシーンが何度も見られ久々にミシャレッズが帰ってきた気がした
  • 9分、自陣左サイド高い位置からマウリシオが敵陣右サイドの橋岡へサイドチェンジ、胸で落とし長澤へバックパス、降りてきた中の柏木へパス、ワンタッチで外の武藤へ、中へ向かって斜めにドリブルしすぐ傍の興梠へパス、ダイレクトで武藤の背後をダッシュしていた柏木へスルーパス、トラップが大きくなり宮にクリアされる
  • 16分、岩波が右サイドの橋岡へロングボールを入れるも橋本にクリアされる、セカンドボールを長澤が頭で柏木へ繋ぐ、柏木は右外の橋岡へ、橋本と佐々木が寄せてきたため柏木へリターン、向きを変えて左の青木へ横パスし即ダッシュしワンツー、ゴールに背を向けてボールを受けた柏木に橋本が食いつくも、ターンし即スペースへスルーパスを出し橋岡を走らせる、ダイレクトで上げた橋岡のクロスは宮にクリアされる
  • 36分、神戸の右からのCK、密集地帯に放り込んだクリアボールを遠藤が前へクリアすると興梠が胸で落としそのままロングカウンター開始、敵陣中央辺りで左を併走する武藤にパス、そのまま一気にペナルティエリア内まで進入し左足で中の興梠へラストパス、武藤のパスは完璧だったが左足で合わせようとした興梠のキックミスでボールは枠外
  • 先制ゴールをあげた後はビルドアップが雑になり無理なロングボールや縦パスが増えすぐにボールロスト、相手にポゼッションされる時間が増えるものの危険なシーンは無し
  • 後半早々にCKから同点に追いつかれると神戸にポゼッションされる時間が増える
  • とは言え、自陣に押し込まれる時間が長くなるわけでも決定機を作られるわけでもなくお互いにアタッキングサードでのクオリティを欠きシュートまで持ち込めない
  • 後半になってからマウリシオの動きがかなり怪しくなりビルドアップも守備もミスが増える
  • 78分、左CK獲得キッカーは柏木、エリア内中央のマウリシオに合わせるもボールはゴールに向かうことなく逆サイドへ流れていく、こぼれ球を岩波が右サイドで収め前方のナバウトへ、ナバウトはダイレクトでクロスを上げるも誰も触れずまたも逆サイドへ、柏木がこれを収め縦に仕掛けてまたもクロス、ナバウトが右足のボレーで合わせるもボールはGK正面、キムスンギュがなんとか手で弾きチョンウヨンがクリア
  • この時間帯にレッズは何度もCKを獲得し何度も柏木がいいボールを上げる、結果的にはこれが大逆転劇の重要な伏線になった
  • ちゃんと手を後ろに回して顔面ブロックする橋岡が素晴らしい
  • マウリシオは橋岡をよく見ていてサイドチェンジから橋岡へ展開する場面が前半だけで4回、後半に1回で計5回も見られた
  • そのマウリシオに比べると岩波のロングフィードは精度がイマイチ
  • 守備時は郷家と菊池、攻撃時は橋本と橋岡のマッチアップはそれぞれなかなかの見応え
  • 後半青木と交代で柴戸が入ってから青木のポジションに遠藤、遠藤のポジションに柴戸が入り本人がやりたがってたアンカーポジションでこそないもののDFラインの一列前ということで気合が入っていたと思われる遠藤だが、不用意な縦パスと、押し込んでからのボールロストでどちらも相手にカウンターチャンスを与え不要なピンチを招いた、これは落第点
<参考>
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=38705

2018年4月17日火曜日

2018 J1リーグ 第6節 ベガルタ仙台戦

スターティングメンバー

■1得点目
前半4分。
レッズ自陣中盤右サイドで遠藤が槙野からボールを受ける。
中盤まで降りてきた武藤がボールを受けハーフウェイラインから一気に最前線の興梠へ楔の縦パス。
興梠にはしっかり平岡がマークに付いていたもののボールが興梠が走るインとは逆のアウトから、つまり平岡側に流れると見るや興梠から視線を切りボールを目で追ってしまう。
その一瞬の隙をついて平岡の前に出て強引にボールを奪うと、腰を掴まれても倒れず最後にスライディングした平岡を冷静に切り返してかわし右足を振り抜き先制点。
興梠がインタビューで「あれは武藤のパスミス」的な発言をしたそうだがあのラフなスルーパスだからこそ通ったのだと思う。

■ベストプレーヤー
遠藤航
当ブログにて今季既に2度のワーストプレーヤーに選出している遠藤だが、この日のような守勢に回る時間が長くなる試合展開においては無類の強さを発揮する。
特にこの日は石原へのラストパスは悉くカットし完封。
他にも相手のカウンターチャンスには積極的に前に出てボールを奪い危険の芽を摘み取ったり、ペナルティエリア内で西村との一対一でノーファウルでボールを奪ったり、守備的貢献度は文句なしのナンバーワン。
ただ、相変わらず劣悪なフィードの質は全く改善されていないので余計な攻撃参加は一切せずに守備に徹して欲しい。

■ワーストプレーヤー
なし
強いて挙げれば武藤か青木といったところ。
磐田戦でシンプルなプレーで別人のような働きぶりを見せた武藤はやはり中5日で「いつもの武藤」に戻ってしまった。
青木は最近らしくないミスが増えていて連戦による疲労の影響だとするなら無理使いせず長澤を先発させるなりして対応して欲しい。

■総評箇条書き
  • 大槻暫定監督体制リーグ初戦ということでフォーメーションは3-4-1-2
  • 守備時はWBの2人が降りて5バックを形成
  • 6分、菊池が最終ラインでボールを奪ってからそのまま持ち上がってのロングカウンター、興梠のラストパスが合わず
  • 9分、柏木からのバックパスを受けた遠藤が左サイドの槙野へ展開、中へグラウンダーのパスを通そうとするも相手DFにひっかかりクリア
  • 9分40秒、西川から自陣深くでパスを受けた槙野が誰もボールを奪いに来ないためそのまま左サイドを駆け上がる、アタッキングサードに入ったあたりで右前方にいた柏木へショートパス、そのまま柏木の背後を駆け抜けようとした槙野へヒールで戻そうとするも槙野には合わない
  • 12分、菊池が敵陣左サイドで槙野からのパスを中へ浮き球のフリック、柏木が落とすもトラップが大きくなりキムジョンヤに倒されながらもなんとかキープし青木のフォローでボールを逃がす、青木は左にいた興梠へショートパス、興梠は中央の阿部へマイナスのパス、2タッチ目で右足のミドルを放つもこれは枠を大きく外れる
  • 14分、平川が自陣右サイドで柏木へ縦パス、速い寄せで前を向けずマウリシオへバックパス、ダイレクトで一気に最前線の興梠へフィード、胸で落とした興梠はダイアゴナルに走り込んできた武藤へパス、武藤は後ろから上がってきた左の柏木へ横パス、柏木はプレスバックしてきた野津田に奪われる
  • 22分、敵陣右サイドで興梠からのバックパスを受けた遠藤が石原のチェックを受けながら中へ斜めにドリブル、中央の辺りで左サイドの槙野へ横パス、槙野はタッチライン際の菊池へパス、突破を試みるも厳しいと見て中へ切り込み柏木の足元へボールを出す、これが少しズレて平岡にクリアされるも中途半端になったため槙野がダイレクトでもう一度柏木へパス、今度は柏木の足元へ収まり受けに来た槙野へリターン、ペナルティエリア外から右足のアウトサイドでシュートを放つもGK関がキャッチ
  • 26分、ペナルティエリア内からマウリシオのビルドアップ、中央の阿部、右サイドの遠藤と繋ぎ遠藤は前方の平川へ縦パス、平川はこれをスルーし武藤がこれを拾う、武藤は反転して即ダッシュした平川へパス、中へ少し持ち上がり左の興梠へ横パス、興梠はワンタッチで青木へ落とし青木は興梠へスルーパスを入れるも合わない
  • その後はセカンドボールが拾えなかったり、強引な縦パスが増えあっさりボールロストするため仙台にポゼッションされる時間が続く
  • 後半から武藤のコントロールの精度がかなり怪しくなるが、早目に交代策で手を打った監督に早くも前任者との差を感じる
  • ナバウトはしっかり守備にも走るので武藤の代わりに入っても守備強度が下がらないのは大きなメリット
  • 柏木とのコンビネーションが良くなれば十分脅威になる可能性も感じさせた
  • 武藤同様青木も後半からミス多発
  • あわやオウンゴール未遂のマウリシオは今日も元気にDFラインから飛び出してはピンチを招く
  • ここ1年くらいで森脇はすっかり怪我がち体質になってしまったのが残念
  • フル出場で右WB平川健在を猛アピール、阿部より年上でこの奮闘ぶりは泣ける
  • 実況の倉敷さんは平川と平岡をごっちゃにしたり、とっくに改称されたカップ戦を「ナビスコカップ」と呼んだりもう無茶苦茶w
  • 75分、西川から左サイドの槙野へパス、中央のマウリシオへマイナスのパス、前方の森脇へ縦パス、古林を背負いながら受けた森脇はなんとか前を向きスペースへボールを出す、ナバウトが平岡と競り合いながらタックルで逃がしたボールをマウリシオがカットし森脇に受け渡す、左サイドのスペースに出しナバウトが収める、ゴールに向かって斜めに切れ込み右足を振り抜きボールは枠を大きく外れる
  • 78分、自陣深く右サイドから平川のクリア、興梠が収め左を駆け上がる青木へパス、敵陣センターサークルまで持ち上がると右サイドの柏木の足元へパス、目の前には大岩だけとなり柏木を追い越すように走り込んだナバウトへスルーパスを出すも飛び出した関がクリア
<参考>
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=38386

2018年4月15日日曜日

堀監督解任について

後でこの解任劇を振り返った時の備忘録のためにも、ACLを獲った堀監督が何故解任されるに至ったかをまとめておく。

■何故解任されたか
言うまでもなく勝てなかったから。
「たった5節で?」「早すぎるだろう」といった他サポの意見があるのは昨季のレッズを見ていないだけ。
重要なのは今季だけの判断ではなく堀監督就任以降全ての試合結果を受けての判断であること。
「昨季も含めるならACLを獲ったし尚更解任は無いだろう」という意見も通らない。
昨季はリーグ戦ではあまり勝てずに上位に負け、中位と分け、下位に勝つを繰り返した。
今季は既に昨季は勝てた広島に負け、監督も選手も殆ど変わっていないどころか明らかに昨季より戦力低下した(ムサエフもアダイウトンもいない)磐田にも負けた。
レッズは完全に後退してしまったと受け取られて差し支えない状況。
指揮官解任はやむなしだろう。

■何故勝てなくなったか
おそらく一番言われているのはラファエルシルバ退団。
堀監督就任以降のリーグ戦でラファエルが先発出場した試合、途中出場した試合、出なかった試合の3つに分けて勝敗を集計してみたところ以下のようになった。

先発:4勝1分2敗
途中:1勝2分
なし:2分2敗

はっきりと勝率に表れており確かにこの説は有力。
ちなみにACL、天皇杯、ルヴァンカップも含めるとその差は歴然となった。

先発:8勝4分3敗
途中:1勝3分1敗
なし:2分3敗

■何故補強できなかったか
では何故ラファエルの抜けた穴を今オフの補強で埋められなかったか。
年が明けての沖縄キャンプ中に電撃的に引き抜かれてしまったことが最大の理由。
補強を一通り終えてから移籍されてしまったらさすがにお手上げ。
さらにラファエル以外の選手も近年のレッズからは考えられないほど多くの選手を放出した。
ただラファエルは誰が見ても大打撃だったがそれ以外の選手で致命的と言えるほどの移籍は高木一人だけだったと個人的には思っている。
抜けた穴は埋めようと思っても埋められなかったのであればそこは責められない。

■タイミングは適切だったか
解任のタイミングが適切だったかどうかで言えば適切とは言えなかっただろう。
もう1試合早く解任していれば代表ウィークによる中断期間を次の監督のために使えたのだから当然だ。
但しそれは結果論に過ぎずフロントとしてはあくまで堀監督続投を望んでいたものと思われる。
つまり2週間の中断期間でなんとか建て直し磐田戦を勝って続投させるのが理想だった。
あわや降格の憂き目にあった2011年と昨年の2度の緊急登板だけでなく、ACLタイトル獲得という10年ぶりの快挙まで成し遂げた監督なのだからそれくらいの慈悲はあってもよいのでは。
結局はそのラストチャンスもフイにしてしまったためあえなく解任とはなったものの監督本人としてもフロントとしても双方納得の幕引きだったのでは。
どこかの国の代表監督の電撃解任よりは余程納得できる。

■堀監督の評価
昨年末時点では堀監督は2017年いっぱいまでの就任で来季は新監督を招聘してくれるものと思っていた。
ACLまで獲った監督なのだから続投があり得ないとは思っていなかったが個人的な希望としては昨季一杯まででの退任だった。
何故ならリーグ戦の采配がかなり物足りなかったから。
「守備を建て直しACLを獲得したのは堀監督の手腕によるもの」とは専らの堀監督評だが、それはACLだけを見た場合であり、その裏でリーグ戦の試合結果を見ると失点はまるで減ることもなく勝ち切れない試合が続いていた。

それでも続投があり得ないとは思わなかったのは
・ACLとCWCを最優先しリーグ戦もカップ戦も主力を温存して勝てなかっただけ
・シーズン中の就任では未完成でも、キャンプ期間にみっちり堀監督の戦術を叩き込んでくれればチームとして完成するのでは
といった理由があった。

そもそもペトロビッチ前監督の解任が現実味を帯びてきた頃、自分は堀監督の就任を密かに期待していた。
ヘッドコーチが内部昇格で監督就任というのは安直で逃げ腰の人事だと批判の的になりやすいにもかかわらず何故それを希望したかというと、近年のJ1リーグ優勝監督がまさにそのパターンだったため。
広島の森保監督は4年で3度優勝し、鹿島の石井監督もシーズン中の就任でカップ戦を優勝し翌年にはリーグ優勝、川崎の鬼木監督も初監督でいきなり優勝した。
この3人はコーチからの監督就任だ。
勿論コーチを監督に昇格させれば必ず勝てるわけではなく、上手くいかずにあえなく解任となった監督も大勢いることは承知している。
優勝できないまでも、到底上位に食い込めるとは思えない戦力で上位争いさせたり、クラブ史上最高順位にまでのし上げたりする例もあることから、コーチから昇格した監督で躍進できる可能性は五分だと考えていた。
※正確に数字を調べたわけではない
そしてそこに期待したわけだが、結果は期待通りというわけにはいかなかった。

堀さんの最も残念なところであり上記の3人との決定的な違いは、ペトロビッチ監督の下で5年半もコーチをしていたにもかかわらず戦術的な学びもなく、残した遺産も有効活用できなかったことだろう。
前任者の長所は残しつつ欠点を補うように修正していったからこそ上記3人はタイトルを獲得できたのだろう。
こう書くと堀さんに何もいいところが無いように聞こえるが、堀さん就任中のレッズのベストゲームはACLの準決勝と決勝の4試合だと思っている。
ミシャレッズの頃は、そのあまりの軽い失点癖から攻めダルマになってボールを支配することでしかゴールを守れないとばかり思い込んでいたが、その4試合では撤退守備を選択しワンチャンスをものにして勝利をもぎとっている。
CWCのカサブランカ戦で見せたような試合をベースにチーム作りをしたかったらしいが、どちらかと言えば他の誰でもなく堀さんに向いているチーム作りは堅守速攻とカウンターのチームだったのではないだろうか。
上海上港やアル・ヒラル相手にできることが国内チーム相手にできないはずはない、というのがそれを支持する一番の理由だったのだが・・・。
もっとも、その戦術には絶対に欠かせないピースとなるラファエルがあのような形でチームを離れることになってしまった時点でどちらを選択していたとしても堀さんの解任は避けられなかったのかもしれない。

新参サポーターゆえ選手時代こそ知らないものの、Jリーグを見始めた時期にレッズを指揮していたのがまさに堀監督その人だった。
解任発表から2週間が経ち今現在その動向はわからないが、いつの日かこのJリーグの舞台に戻ることを期待している。

2018年4月7日土曜日

2018 J1リーグ 第5節 ジュビロ磐田戦

スターティングメンバー

■1得点目
前半6分。
最終ラインから青木が縦パスを入れる。
センターサークルで興梠がワンタッチで浮き球のパスを前へ。
武富が胸で落としツータッチ目で前方のスペースへ送る。
武藤が走り込んで収めると背後をオーバーラップした武富へパス。
ダイレクトでクロスを上げたところブロックに入った大井の腕に当たり主審はPKの判定。
興梠が落ち着いてゴール左隅にシュートし先制。

■1失点目
後半44分。
高橋が右のハーフスペースを最終ラインからノープレッシャーで前進。
敵陣中盤あたりで中のスペースへパス。
川又より先に左足で青木が触るもカットしたボールはそのまま山田の足元へ。
右サイド後方の櫻内までバックパス。
ペナルティエリア内の高橋まで届くクロスを入れ高橋はこれを頭で落とす。
阿部とマウリシオの間に落ちたボールを阿部の背後から川又が先に触って抜け出すと左足のアウトサイドで西川の頭上をぶち抜くシュートで同点。
マウリシオはもう少し高橋と競って簡単に落とさせないで欲しかった。

■2失点目
後半35分。
最終ラインで西川からボールを受けた青木が前線を狙った長い縦パスを入れるも田口が途中でカット。
すぐさま川又へ縦パスを入れるも阿部が前に出てこれをカット。
ところがカットが中途半端でボールの勢いを殺し切れず、しかも同じようにカットしようと飛び出した青木から逃げるようにボールがこぼれこれを収めた川又が前を向く。
川又はそのままゴールへ向かいダッシュし必死で戻った阿部がスライディングで右足を出すもループシュートでまたしても西川の頭上を飛び越え逆転弾。
青木の不用意な縦パスは大問題だがリカバーできたはずの阿部もあまりにも残念な対応。

■ベストプレーヤー
武藤雄樹
前節のワーストプレーヤーぶりが嘘のような冴え渡るプレーを連発。
前線へボールを供給する移籍当初から得意としていたリンクマンのプレー。
プレスに潰されながらもボールを逃がし味方に繋げる強さ。
武富や興梠へ相手DFラインの裏を付くスルーパス。
ゴール前で冷静なジャンプでグラウンダーのクロスをスルー。
この日の武藤はとにかく周りがよく見えていた。
別人?さらなる覚醒?
理由はわからないが最近の残念すぎる出来からすれば最早神がかっていると言っていいほどの働きぶり。
結果にこそ繋がらなかったもののこれは是非継続して頂きたい。
次点でファインセーブ連発の西川。

■ワーストプレーヤー
遠藤航
アタッキングサードでは誰もいないスペースへクロス、ビルドアップでは誰も取れないロングボール、相手DFにひっかける縦パス。
敵に寝返ったとでも言わんばかりにプレゼントパス連発でボールロスト。
とにかくフィードの精度が絶望的。
いつも酷いのは知っているがこの日は下手すると一本も味方に通っていないのでは?
一刻も早い森脇の回復が待たれる。
次点で阿部。

■総評箇条書き
  • 前半は開始直後こそ押し込まれたものの先制以降は互角
  • この日も西川はファインセーブ連発しなきゃならないほどレッズゴールは何度もピンチに晒された
  • 長澤は守備面での貢献度は高いものの攻撃面での活躍は見られず、鍵は遠藤との連係か
  • 阿部はルヴァンカップガンバ戦でも見てとれたように安心してCBを任せられるような選手ではないと言えるほど劣化してしまった
  • 青木もこの日は今季最低の出来
  • この日も相変わらず大安定の興梠で中盤まで降りてパスを受けたりして前線へボールを供給していたものの、その分ゴールからは遠ざかってしまった
  • 柏木のコンディションはこの日も5分程度、キャプテンが重圧になっているのならその枷は外してやってもよいのでは
  • SBが人材難なのはわかるものの、川又のような絶対的なエース相手にこそ槙野をぶつけて欲しかった
  • 裏抜け狙いのスルーパスが多く届かなかったり合わなかったりオフサイドでなかなかシュートまで行けなかった
  • サイドを深い位置まで抉ってマイナスのクロスといったパターンも織り交ぜて欲しかった
  • 5連戦の疲労のせいでゴール前での精度を欠いたのだとしたらこの先の連戦を想像するともう地獄、さらなる積極的なターンオーバーが必要になる
<参考>
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=38094

2018年4月1日日曜日

2018 J1リーグ 第4節 横浜F・マリノス戦

スターティングメンバー

■1失点目
後半35分。
レッズ自陣右サイドで天野がボール保持。
中のユンイルロクへ横パス。
ユンイルロクは前を向けず後ろの扇原へリターン。
扇原は最初と同じ位置の天野へ戻す。
天野はタッチライン際の山中へ縦パスを入れると同時にダッシュ。
天野を使わず中へ切れ込む山中。
守備の人数は十分足りているにもかかわらず誰もボールを奪いに行かず怯えるように山中から距離をとるレッズ守備陣。
ペナルティアークまで進んだところで右のウーゴへラストパス。
縦に突破するウーゴに興梠が遅れて反応するも止められず最後は西川と一対一。
右足でゴール右隅に突き刺した。

■ベストプレーヤー
西川周作
5点差くらいで負けていても不思議じゃないくらいひたすら攻められ続けたこの内容でウノゼロで終われたのはひとえに守護神西川の存在が全て。
「人数さえ足りていればもう安心」とでも思っているかのように相手ボールホルダーに誰も守備に行かず右に左に縦に通されるパスを眺めている選手が多かった。
そんな守備だからペナルティエリアに易々と侵入されるわ、決定機作られてシュート打たれるわでこの日の西川は大忙し。
ファインセーブ連発で幾度も相手のゴールを阻止したがその頑張りが報われることはなかった。

■ワーストプレーヤー
武藤雄樹
いつまで経っても安定しない足元の技術の無さはいつからか完全に諦めていて、多少のパスミスやボールロストは献身的な守備等によって帳消しにし、自分の中ではいつしか「プラマイゼロの選手」として定着していたのが武藤。
だがこの日の収支は完全にマイナス。
パスを受けて、一人で時間をかけて味方を攻め上がらせ、ボールロストし被カウンター、の流れを何度も繰り返し何度もレッズを危険に晒した。
一人で仕掛けて縦に突破などどうせあり得ないのだから、事前に首振って向きを変えて受けたらはたくだけのシンプルなプレーに徹するべきでは。
レッズに来てからこの日まで全ての試合での働きぶり、貢献度によって判断するのではなく、監督にはその日だけのコンディションを見て判断し客観的に選手を起用して欲しい。

■総評箇条書き
  • 前半序盤に興梠へのいいスルーパスが2本入るも2本ともオフサイド
  • 前半だけでオフサイド5本はさすがに多すぎる。興梠は動き直しが足りないのでは?もしくはライン見てない?
  • とにかく中盤でボールが全く奪えないし取りきる守備をしているようにも見えなかった
  • ディフェンシブサードまでボールを運ばれても誰もボールを奪いに行かないのはどういうこと?
  • 挙句の果てにペナルティエリアまで進入されてもボールウォッチャーやってる選手の多さに絶望
  • 疲れで集中力の切れる後半ならまだしも既に前半からそういうシーンがあった
  • ディフェンスを開始するラインをどこに定めていてどこでボールを奪うのか本当にチーム全体で共有できていたのか
  • それが最終ラインだとするならちょっと低すぎやしないか、あまりにリスクの高い守り方ではないだろうか
  • あの前半の内容をもってして「いい試合ができている」と本当にロッカーで選手たちに監督が告げたとするなら、これ以上の引き延ばしは無意味ではなかろうか
  • 後半の武藤は今日も完全なブレーキとして何度もレッズの攻撃を停滞させ、マリノスのカウンターチャンスに一役買っていた
  • あの出来で武藤をフル出場させる監督の判断に疑問
  • マウリシオはもっとビルドアップに絡ませるべき、彼がボールを持ち上がった時には何かやってくれそうな期待感がある
  • 青木なり長澤なりが下がってカバーすればそうそうピンチにもならないのでは…というのは楽観的過ぎる?
  • 後半は失点する前も後も疲労による状況判断の遅れが目立っているように見えた
  • 5連戦のラストなので疲労は仕方ないにしても「何故そうなる前に手が打てなかったか」を問いたい
  • 最早「良かった探し」すらままならないほどにレッズは壊れてしまったと感じた一戦
  • 唯一の朗報は山田直輝が数年ぶりにレッズの公式戦に出場したことか
  • 試合終了後のサポーターの行為が選手への最大の発奮材料になってくれることを願っている
<参考>
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=37182