4/16(水) 19:30 埼玉スタジアム2002
前回2月の試合からひと月半と余りに早い再戦となった京都サンガとのホームゲーム。京都との試合ではハイプレスとマンマークをどうかわすかを問われるのがボール保持におけるお決まりのテーマ…ではあるものの低い位置ではそれほど苦労せず繋いでも蹴ってもビルドアップを完結出来ていたのが2月のアウェイゲーム。この日はどうかというとスタメンが入れ替わっていたせいかアウェイゲーム時よりも京都のプレスが早くアウェイゲーム時よりもレッズは余裕が無く立ち上がりから自陣で何度か相手にボールを奪われる。
というわけで立ち上がり流れを掴んだのは京都。とは言えシュートを打つには至らずにいると14分にサヴィオのスルーパスに抜け出した松尾のフリックに長沼が合わせる決定機が唐突に訪れる。須貝のタックルによりディフレクトしたボールは鈴木の手に当たり主審は即ペナルティマークを指さしPK獲得。OFRによりPK無しになったもののここから流れはレッズに傾き19分に松尾のミドル、21分にサヴィオのミドルと立て続けにシュートを放ち23分にはCKから松尾の2試合連続ゴールを決めて先制に成功。
この先制ゴールの理由を探すとすればレッズ側よりは京都側に求めたほうが分かり易い。京都は肝心なところでファウルをしてしまいチャンスをふいにするためせっかく立ち上がりに掴んだ流れを自ら手放していた。長沼の1stシュートも自陣でグスタフソンがファウルを受けてからのクイックリスタートで作ったチャンスだった。
京都は立ち上がりからひたすら縦に急ぐだけのボール保持だったが先制されたことによって逆に落ち着きを取り戻したかビルドアップで何度も後ろからやり直すようになって繋いで前進しようとする。京都のビルドアップ時に松尾と渡邊のプレスは無理にCBに食いつかず川﨑へのパスコースだけは必ず切りつつ外へ誘導するようにプレスをかけていたが29分にこの2人の背後に立つ川﨑への縦パスが通ると前を向いて一気にカウンター。米本のフィードを原がエリア内で落としてエリアスが石原を突き飛ばしながら合わせるも西川が足でなんとかセービング。
その2分後に米本がサヴィオへファウル。傾きかけた流れをまたもファウルで手放してしまう京都。ファウルをしなければ止められない、ボールを奪えないほど相手が上手いのはあるにしても京都目線だと勿体ないと言わざるを得ない。
とは言えレッズもヒヤリとしたのは事実のようで前からのプレスを強めてCBへ食いついてしまうと相変わらずハイプレスは下手なままなので奪い切れずプレス網を抜けられて押し込まれてしまう。ファウルの減らない京都とハマらないプレスに焦るレッズで終盤ややオープン気味になりながらもなんとか1-0のまま前半終了。
HTに京都は米本と佐藤を下げて福岡と福田を投入。46分エリア内で金子のマイナスクロス。47分バイタルから金子のミドル。その30秒後にグスタフソンのポケット突撃からのクロスは僅かに渡邊に届かない。相手の交代の意図を探るよりも先に立て続けにチャンスメイクするレッズ。
それまで一方的に攻め込まれていたはずの京都が唐突に同点ゴールを決めたのが54分。アドリブ的に左サイドに人数をかけて崩し切ってエリアスがエリア内であっさり決めた。布石は見当たらないものの後半立ち上がりから何度も作ったチャンスを決め切れずにいた罰をレッズが受けたということか。
追いついて息を吹き返した京都と追いつかれて危機感が高まったレッズで互いにボールホルダーへのプレスが強くなりボールの奪い合いが激しくなる。プレスが下手なレッズには分の悪い勝負に見えたが58分にまたも京都は自陣でサヴィオへファウル。ここで得たFK自体は得点に結び付かなかったものの直後の60分に渡邊の勝ち越しゴール。どうしても迂闊なファウルが流れを手放しているように見えてしまう京都。
直後に渡邊と金子を下げて松本と原口を投入するレッズ。京都も奥川を下げてマルコを投入。勝ち越しゴールによってレッズが落ち着きを取り戻した、というよりは落ち着いてボールを運べないしファウルも減らない京都はレッズにボールを握られ流れを引き寄せられない。とは言え同点ゴールも流れが無い中で唐突に決めた京都には一発の怖さがあるためレッズも気は抜けない。
74分に松尾とサヴィオを下げて長倉と関根を投入。直後に原を下げてムリロを投入し交代枠を全て使い切る京都。すると徐々に流れは京都へ。ボールキープに長け相手のファウルを誘発できるサヴィオを下げたことにより京都のボール保持が改善されたように見えた。
85分にカウンターチャンスを作って長倉と松本が抜け出したあたりでもう一度落ち着きを取り戻すレッズ。一方的にボールを握り倒すわけにはいかないものの危険な場面を作らずに試合をクローズ。
現地で見た際には「また交代で流れを悪くしている」などと悪態をついたが時間にしてみれば終盤に相手の流れになった時間は10分も無いくらいなので気にし過ぎるほどのことでもないのは事実だが意思統一がなされているかどうかは再確認すべきだと思った。交代で下げる選手と全く同じ役割を果たせる選手などそういないのでそれは仕方ないにしても特徴が似通っている選手ばかりベンチに揃えているように見えたことは気になった。交代枠が余っているにもかかわらず落ち着いてボールを持てる大久保を最後まで使わずに終わったことも含めて。とは言え今季初の連勝。ここから始まるホーム5試合に向けて弾みをつけられたことは喜びたい。
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