2022年3月9日水曜日

2022 J1リーグ 第3節 湘南ベルマーレ戦

■スタメン
レッズは前節からの入れ替えは馬渡が大畑に、敦樹が岩尾に、柴戸が平野に、小泉が松崎に変更。湘南は前節から畑が舘に、大野が大岩に、山田が平岡に、タリクが町野に変更。

■おおまかな流れ
開始10分までにCK3本、シュート2本、相手はゼロ、自陣より敵陣でのプレーが長かったレッズが立ち上がりは主導権を握る。ただし、後ろから繋いで前線へ供給できたビルドアップはゼロ。スローインやセカンドボールを奪ってからのカウンターでボール前進が出来ていた。圧倒的にボールを握り倒して好き放題攻め続けていたわけではないもののレッズの先制点が唐突に生まれる。この日何度かあった最終ラインからの長い楔が高い位置の江坂に入りワントラップから前を向いて大畑へのスルーパス。左ペナ脇からマイナスクロス。江坂が飛び込んで右足ダイレクトのシュートは谷の左膝に当たってゴール右上隅に突き刺さりレッズ先制。

先制後も引き続きレッズ優勢のまま試合が進む。ただし相変わらず後ろから丁寧に繋ぐビルドアップは無く長い楔が最終ラインからズバッと前線に入るシーンが目立つ。この時楔を受けるのが決まって江坂なので相手も徐々に対応してくると24分にこの日湘南1本目のシュートをエリア内で打たれる。27分にも岩波が正面から腹で受けたもののエリア内で町野にシュートを打たれる。直後に山本に強引にミドルシュートを打たれるとなんと前半30分に平野を敦樹と交代。どうも平野にアクシデントがあったようだがこの交代以後シュートは打たれなくなる。ボールを握られ押し込まれる時間は減らなかったが。プレスがハマらなくなり押し込まれる時間は増えたものの相手も前がかりなせいか奪ってからのカウンターは精度高く実行できて2度ほど決定機を作れていた。

湘南はHTに平岡を米本に、茨田を永木に交代。湘南は後半球際の強度を高め少しラフでも強引に相手のドリブルを止めたりボールを奪おうとするシーンが増える。前半から引き続きカウンターが何度も発動するレッズ。60分までの間に3度明本にシュートチャンスが訪れるがまともに打てたのは大岩のタックルでゴールに飛ばなかった1本だけ。あとの2本はどちらもクロスに飛び込むも届かなかった。

レッズは59分に3枚替えを敢行。関根を小泉に、松崎を大久保に、大畑を馬渡に交代。リカルド監督にしては珍しく早い時間の交代策だったが関根の疲労などははっきり見てとれたのでこれは英断。3度のチャンスをものに出来なかったことからも明本の疲労も考慮してか、ボール非保持で前からのプレスを小泉や馬渡が担当する場面が目につき明本は左SBに下がって守備対応をするようになる。このあたりの時間からレッズはボールを奪ってから速攻をかけずゆっくり攻めるようになる。これもまた疲労の蓄積を考慮した切り替えと思われる。

その後も明確なボール前進の手立てが見当たらない湘南とカウンターに勝機を見出し何度かゴール前に迫るレッズ。湘南がウェリントンを投入するとレッズも江坂を犬飼と交代。馬渡と明本の位置を入れ替え再び明本が前線に。すると西川のゴールキックのセカンドボール争いから敦樹が前線へアバウトに蹴ると明本が抜け出し舘と大岩に前に立たれてペナルティアークでストップ。少し溜めて左をオーバーラップした馬渡へクロス。左足一発で収めて左足でニアをぶち抜きダメ押しの追加点。その後唯一恐れていたウェリントンを使ったパワープレーも見られず相手にシュートを打たせないまま2-0クリーンシートで5試合目にしてようやくリーグ戦初勝利を飾った。

■ポジティブ
ベストコンディションでなくともしっかり勝ち切ったこと。90分を通して相手に決定機を作らせずほぼ完封して勝てたこと。

■課題
ポジティブが守備面のことなら課題はやはり攻撃。この日も何度も決定機を作りながらなかなかゴールを決め切ることが出来なかった。追加点をもっと早い時間に取れればもっと有利な試合運びも出来たはず。とは言え選手も指揮官も「続ける事が大事」と何度も口にしている。この意識がチーム全体に共有されていることは重要なこと。そして実践できていることも大事なこと。信じて続けた結果が5連戦のラストにようやく結実した。次節も忘れず継続できているか注意深く見守りたい。

■気になった選手
ショルツ
最後に相手が触ってラインを割りそうになったボールをわざわざ残してパスしたら相手にひっかけるミス。ビルドアップ時になんでもない横パスを危険な位置で相手にひっかけるミス。らしくないミスの連続はやはり5連戦の疲労だろうか。今のレッズにとって最も替えのきかない選手だと思っているので疲れていてもなんとかやってもらう他ない。
江坂
先制ゴールもさることながらかなり高い位置で何度も中間ポジションをとって最終ラインからの縦パスを引き出しスルーパスを狙っていた。ボール非保持での前からのプレスも周りとよく連動し相手のビルドアップを阻害できていた。マンオブザマッチ
明本
もう2度としてくれるなと願っていたサイドバックへの配置転換だが試合中とは言えまたも便利屋の如くそこでの任務を命じられてしまった。しかし腐らず疲れていても決してサボらず最後の最後に再び巡ってきたCFWのポジションでも懸命に走りボールを収めそれこそマンオブザマッチ級の仕事をして試合を決定付けた。9節神戸戦は心底腹が立ったがやはり彼を信じて送り出した監督は正しかった。

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