2019年9月9日月曜日

2019 J1リーグ 第25節 湘南ベルマーレ戦

24節の敗戦はとても振り返る気力が湧かずスルー。
ただ、リーグ戦、ACL、天皇杯、ルヴァンカップ全て残っている現状優先順位を間違えることだけはあってはならない。
これが残留がほぼ確定したリーグ終盤ならともかく残り11節にして16位との勝ち点差はたったの6差。
監督には非常に難しいチームマネジメントを強いられるが総力を尽くして乗り切っていただきたい。

湘南はレッズと同じ勝ち点30。
34得点40失点で得失点差が-6なのでレッズより上位で10位。
諸般の事情でコーチが指揮を任されてから1敗1分けで勝ちなし。
ボールは持つより持たせるスタイル。
夏の補強では5人加入したものの直近3試合でスタメンに名を連ねた選手は無し。
松本同様天皇杯、ルヴァンカップ共に敗退済みでリーグ戦1本に集中できる日程。
指揮官が変わった直近2試合のみ予習。

<鳥栖戦感想>
  • 金崎のポストが上手く鳥栖が何度もチャンスメイク、レッズでこれができる選手は・・・
  • ビルドアップは長いボールより繋ぐ回数が多いが自分で持ち運べる選手が多い、第一選択はドリブル
  • ボールに食いつく守備とマーカーを見失いボールウォッチャーになる傾向
  • 敵陣で奪ってショートカウンターは常に狙っている

<仙台戦感想>
  • 鳥栖戦とは打って変わって堅い入りで堅い展開、後半は湘南らしい鬼プレス
  • 鳥栖戦よりロングボールが増える湘南
  • 前半は岡本が攻撃のキーマンに
2試合の映像とその他の試合のスタッツを見た感想は
・ファウルが多い
・セカンドボールの回収は強くない
・ビルドアップは長いボールより繋ぐ回数が多いが自分で運べる選手が多い
・手数をかけず縦に早い
・劣勢に強く逆転、シーソーゲームも多いがキックオフからトップギアにならない、打ち合い、点の取り合いが多い?
・これというスコアラーがいない代わりに誰でもゴールを奪える

湘南は前節仙台戦から鈴木を大野に替えたのみ。
一方レッズは松本戦からは6人ものメンバー変更されたがミッドウィークに開催されたACL上海戦からは関根が山中に、ファブリシオが武藤に替わったのみ。

この日はなんと開始2分でレッズが先制に成功する。
予習した通り鳥栖戦の2失点目と仙台戦唯一の失点同様、ゴール前に入ってくるフィニッシャーの動きに湘南DF陣がつき切れないという弱みを突いたゴールだった。

おそらくは双方予想していない形での先制点だったがこの後の試合運びが難しくなったのはレッズだったように思われる。
どう考えても守備より攻撃での働きを期待される山中をスタメン起用したことが早速裏目に出て10分過ぎくらいから徐々にレッズの左サイドが狙われ出した。
前半のアタッキングサイドこそ左右均等だった湘南だが途中から山中を狙っていたのは選手コメントからも、前半一杯で関根と交代させられてしまったことからもそれは明らかだった。
レッズは今日は山中(亮輔)選手がスタメンで出ると分かってから、(岡本)拓也くんを狙って勝負させたらチャンスが多くできると分かっていた。
湘南vs浦和の選手コメント(明治安田生命J1リーグ:2019年9月1日):Jリーグ.jp

もっとも序盤からレッズが相手に押し込まれていたのは山中のせいというわけでもなく
・湘南のトランジションの速さと奪われてからのプレスの速さ
・レッズのロングボールの精度の悪さ
といった理由によるものだった。
岡本に負けていた山中と比べ、同年代を意識していたと思われる橋岡と杉岡の対決はほぼ互角のように見えた。

こうなると重要になってくるのが飲水タイムによる監督の修正だが神戸戦と違いこの日は飲水タイムを経てもその後の展開に大きな変化をもたらすことはできず、レッズは引き続き自陣に押し込まれ耐える展開が続いた。
前半に失点せずに済んだのは野田の決定力が足りなかったおかげと西川のファインセーブによるもの。
先程から山中の守備のことばかり責めたが野田が決定機を作っていたのは主に右サイドなので橋岡、岩波コンビも危ういプレーは散見された。

後半も開始早々の武藤がシュートに持ち込んだシーンこそ悪くはないもののその後は前半から引き続き押し込まれる時間が続き、ひたすらセーフティファーストにクリアするようになる。
後半唯一作った決定機は先制点同様カウンターからだったが結果的にはここで決め切れなかったことが勝ち切れずに終わる一因になった。

飲水タイムを経てもハーフタイムを挟んでも改善されないのならあとはもう交代策しか打つ手が無いが、結果的にはこちらも不発に終わった。
今のレッズはJ1リーグの中でもトップクラスに走れないチームとなってしまっているため屈指のハードワーカー湘南を相手にすれば後半早々に走り負けることは明白だった。
そこを交代カードでどう補うかが重要だったのだが2枚目はともかく3枚目はやや疑問が残った。
結果論に過ぎないが交代カードは左サイドの選手に偏っていたがPKを献上するファウルは右サイドで発生した。
2枚目か3枚目のどちらかだけでも右サイドの選手を交代させていたら・・・という思いが拭えない。

以前このブログで磐田戦の最後に「次に前半からリードに成功した時は大槻監督の采配に注目してみたい」という一文で締めた。
あれから40日程度しか経っていないがこの日も交代策で流れを変えることはできなかった。
磐田戦とは状況が違うしこの日のほうがより難しい状況だったがこの先の浮上のキッカケにはやはりこの采配にかかっているように思われる。