2022年6月21日火曜日

2022 J1リーグ 第17節 名古屋グランパス戦

■スタメン
レッズは前節からの入れ替えはシャルクが関根に、小泉が大久保に、松尾が江坂に変更。名古屋は前節からランゲラックが武田に、柿谷が石田に変更。

■おおまかな流れ
4分にマテウスのマイナスクロスから稲垣の決定機があり立ち上がりは名古屋が流れを掴んだかに思われたが西川のビッグセーブもありレッズも慌てることなくその後機能した守備を見せる。中断前同様アタッキングサードまでは運べるレッズ。10分までにシュート2本と徐々に相手ゴールに迫る。

名古屋は前からプレスをかけようとはせず引いてブロックを形成するためレッズは比較的容易に敵陣までボールを運べた。最後の崩しのフェーズでどう振る舞うかという中断前までの課題に取り組んだ成果をまさに披露することになったが、中断前と比べ次のプレーを判断する速度は上がったように見えた。多少強引でもミドルやクロスを放つと徐々にCKも増えてくる。20分に4本目の左CKを得ると岩尾の蹴ったインスイングのボールにショルツが合わせ先制に成功。僅か2分後にまたも左CKを得ると岩尾の蹴ったボールをニアで明本が頭でそらしファーで敦樹が押し込む9節神戸戦の2点目で見せたゴールと同じ形で追加点を決める。

2点のビハインドを背負いようやく相手陣内でのプレスを開始する名古屋。この日初スタメンの石田も26分早々に阿部と交代。しかし小さいミスが減らずボールを持つ時間も増やせずレッズの攻撃を制限することも出来ない。35分にはカウンターからさらなる追加点を許してしまう。結局前半までに名古屋のシュートは計3本にとどまる。

後半も立ち上がりは引き続きレッズが主導権を握りながら試合を進める。敵陣までボールも運べるしクロスもラストパスも出せるがシュートは打てないでいると60分を過ぎたあたりから押し込まれ自陣でプレーする時間が増えてくる。レッズの一部の選手にミスが増えたこと、名古屋がむやみに蹴っ飛ばすことをやめて繋ぐビルドアップを見せ始めたこと。これらの要素が重なり容易に敵陣でボールを持てなくなった。とは言え名古屋の決定機は阿部の右足シュートを宮本がブロックしたシーンにとどまる。

その後交代カードを切っても劇的な変化はなく互いにこれといった決定機もなく(ATに2本レッズのシュートがあったものの)名古屋を無失点に抑え試合終了。実に3か月、10試合ぶりの勝利をホームで飾った。

■ポジティブ
中断前までに出来ていた切り替えからのいい守備等は失われずそのままに、出来なかったことが出来て少し改善されていたこと。中断明け最高のスタートが切れたこと。

■課題
交代カードで流れを引き戻せなかったこと。

■気になった選手
江坂
何故90分出場したか不可解なほど後半のパフォーマンスは低調で何度もボールロストが発生。非保持における守備、前からのプレスだけは最後までやり切った。
伊藤敦樹
1ゴール1アシストという目に見える明らかな数字もさることながら守備時に相手のボールをひっかけて奪う場面を何度も確認できた。惜しむらくは90分フルでやり切れなかったこと。マンオブザマッチ
大久保
おそらくこの日最もスタジアムを沸かせた選手。何度も仕掛け何度も相手をかわし何度もボールを運んだ。中断前のいいプレーを継続できていた。初スタメンでこのプレーぶりなら間違いなく序列は上がったはずなので出場時間の増加とともに数字もついてくるはず。
宮本
双方合わせてスプリント数1位。走行距離3位。相変わらずの運動量でそのタフネスを遺憾なく発揮。代表キャップを持つ相手のWBと何度もマッチアップし何度もバックパスをさせ殆ど仕事をさせない守備も目を引いた。課題はクロスの精度と飛び込むタイミングか。