あくまで後で振り返った時に即座に思い出せるよう自分のためにつける回顧という名の備忘録。
1月
雌伏の1月。
リーグ戦の結果はふがいないものの10年ぶりのACL奪還という偉業を成し遂げた堀孝史監督が初めてシーズン開始から率いることになった2018年。
高木、駒井、梅崎、那須、矢島といった多くの主力の放出。
さすがにもうこれ以上はないだろうと安心していた矢先にラファエルシルバまでもが沖縄キャンプ中に離脱、後に移籍を発表。
2018年新シーズンに向けて非常に不安の残るシーズン始動となった。
一方新加入選手は岩波、武富、マルティノス、柴戸。
山田直輝がレンタルバック、橋岡と荻原がユースから昇格。
今にして思えば放出した選手と加入した選手は釣り合っていなかったように思える。
引き抜かれたことは完全に誤算で最後に発表されたラファエルシルバが残っていたとしてもだ。
2月
いよいよシーズン開幕。
開幕戦の相手はアウェイFC東京。
結果はドローで勝ち点1。
新加入選手の中で唯一スタメン起用されたマルティノスだが初の公式戦ではフィットするのはまだまだこれからか?
この時はそう思っていた。
3月
辛苦の3月。
2月に正式に移籍を発表したラファエルシルバの穴埋めにアンドリューナバウトを獲得。
フロントにとっても青天の霹靂だったはずのラファエルの移籍だがこれほど迅速にこのレベルの選手を獲ってこれる強化部の仕事ぶりは素直に感心。
リーグ戦は2節ホーム広島に負け、3節アウェイ長崎にドロー、4節ホームマリノスに負け、ここまで勝ちなしで開幕前の不安は的中することになる。
90分で1ゴールしか取れない割に失点が減らないことが何より問題だった。
一方ルヴァンカップも開幕し初戦のアウェイ名古屋戦で荻原2ゴールの鮮烈デビュー。
かと思えば2戦目ホームガンバ戦は初戦と逆のスコアで負ける。
レッズはどちらもサブ組を多く起用して臨んだ試合だったが名古屋はサブ、ガンバはガチメンバーで挑んできたことが勝敗に直結したように思われた。
4月
激動の4月。
5節アウェイ磐田戦に敗北した次の日、堀監督解任を発表。
暫定監督にユースの監督を務めていた大槻さんが就任。
その風貌から近年の浦和レッズ関係者としてはあり得ない人気を博す。
そして就任初戦のルヴァンカップアウェイ広島戦こそドローに終わったもののリーグ戦初戦になる6節ホーム仙台戦でリーグ戦今季初勝利をもたらすと、続くアウェイ神戸戦、ホーム清水戦、ルヴァンカップホームガンバ戦と4連勝を飾る。
大槻さんの成果は勝ち点だけではなくシステムを堀監督就任前の3バックに戻し橋岡を右WBで起用し定着させ見事建て直しに成功したこと。
大槻暫定監督最後の試合となった9節ホーム札幌戦をドローで終え、6戦4勝2分けという見事な結果を残し最高のバトンタッチでオリヴェイラ新監督へと繋げた。
ナバウトの補強に続きまたも迅速な動きを見せたレッズ強化部の働きにより堀監督解任からわずか17日後にオリヴェイラ新監督の就任発表。
新体制以降は10節アウェイ柏戦、11節ホーム湘南戦と連敗。
5月
我慢の5月。
12節アウェイ川崎戦は昨季王者で3位の川崎相手ということでフルボッコも覚悟したがなんと0-2のクリーンシートでオリヴェイラ体制初勝利を収める。
だが代償も大きくせっかくフィットしてきたナバウトが川崎GKとの接触で怪我を負う。
13節アウェイ鹿島戦で1本のPKに敗れると続く14節ホーム鳥栖戦、15節アウェイガンバ戦ともにスコアレスドローで勝ちなし。
4月から続いた地獄の15連戦がここでようやく終わる。
一方最後までもつれたルヴァンカップは李忠成の奮闘によってホーム名古屋戦、ホーム広島戦ともに勝利を収めプレーオフ進出決定。
特に名古屋戦は今シーズンマルティノスが最も輝いた試合ではないだろうか。
5月末にはファブリシオの獲得を発表。
正直この時点では「そこ(FW)じゃねーだろ!」と思っていた。
6月
再建の6月。
ルヴァンカッププレーオフは甲府と対戦。
1stレグのアウェイでは2-0で普通に力負け。
2ndレグのホーム戦では興梠一人の力で2ゴールをもぎ取り一時試合を振り出しに戻すも安い失点で敗退。
代表招集により槙野と遠藤を、1stレグのみ年代別代表招集で橋岡が、計3人の主力を欠いていたとは言え2試合を通して見れば決して勝てない相手ではなかった。
ルヴァンカップ敗退の事実よりも興梠の執念の2ゴールが報われなかったことが何より悔しかった。
ルヴァンカップ敗退の傷も癒えないまま21日には山田直輝が練習中の怪我による骨折を発表。
確かルヴァンカップホーム名古屋戦を現地観戦した際、隣に座ったおじさんが試合中しきりに直輝のプレーを「怪我しそうで危ない」と連呼していたことが妙にリフレインされた。
27日から1週間の静岡キャンプ開始。
いよいよオリヴェイラ監督による本格的なチーム再建が始まった。
7月
再始動の7月。
丸一ヶ月以上の中断明け初戦は天皇杯3回戦松本山雅との対戦から。
ルヴァンカップでやらかしたマウリシオによる昨季CWCウィダードカサブランカ戦を彷彿とさせる魂のヘディング2ゴールで4回戦進出決定。
続くリーグ戦16節ホーム名古屋戦はこの試合の3日後にベルギー移籍が発表された遠藤の2ゴールと槙野の1ゴールで勝利。
17節アウェイセレッソ戦は1-1のドロー。
ここまでの6ゴールが全てセットプレーで早くもオリヴェイラ監督の手腕に疑いの余地なしと確信する。
さらに18節アウェイ広島戦では今季リーグ戦初の大量得点の4ゴールで首位撃破。
これが2試合目になるファブリシオもフィットさせますます高まるオリヴェイラ監督の評価。
15日には海外移籍した遠藤の穴埋めに山形から茂木をレンタルバック。
8月
試される8月。
18節の広島戦に続き真夏の上位連戦が続いた19節ホーム川崎戦も12節と同じスコアで勝利。
20節ホーム長崎戦は元レッズ所属の相手GKのファインセーブ連発に阻まれスコアレスドロー。
21節アウェイ鳥栖戦はトーレスとの初対決に注目が集まる中トーレスより苦手意識の強い金崎の存在に屈しウノゼロで敗北し2試合連続で下位相手に勝ち点を取りこぼす。
続く22,23,24節は東海3連戦。
22節ホーム磐田戦こそ幸先良く4-0の大量得点で勝利を収めるも、23節アウェイ清水戦は激しい打ち合いの末ドロー、24節アウェイ名古屋戦は1-4の大量失点により敗北。
この3試合は全て現地観戦したが順に、ファブリシオ無双、金子北川白崎欲しい、暑くて観戦どころじゃない…、という感想が強烈に残った3連戦だった。
23節と24節の間に天皇杯ラウンド16を東京ヴェルディと対戦。
ファブリシオの3試合連続ゴールによりウノゼロの辛勝。
9月
試練の9月。
25節ホームセレッソ戦は開始8分で絶好調のファブリシオが負傷交代というアクシデントも祟ってかセットプレーとゴラッソに沈み連敗。
しかもファブリシオの怪我は靭帯損傷で全治約7ヶ月という重傷。
シーズン開幕から散々苦しんできたレッズがここからさらに苦しむことになることをサポーターの誰もが覚悟したはずだがなんとここからリーグ戦3連勝を飾る。
26節アウェイマリノス戦は何と2015年4月以来の勝利、鹿島よりも勝てていなかったとは。
27節ホーム神戸戦は今季3度目の4ゴールで完勝。
28節ホーム柏戦は互いにミスを連発したものの3-2で辛勝。
10月
運命の10月。
29節アウェイ仙台戦は4月から右WBに定着した橋岡に待望の初ゴールが生まれたもののまたもセットプレーによる失点でドロー。
30節ホーム鹿島戦は2016年11月以来の勝利。
9月から10月にかけて近年苦手としていたマリノスと鹿島に立て続けに勝利を収めることができたのはどちらもさらなる進化を遂げた武藤の力によるものだった。
柏戦も3ゴール全アシストが武藤だった。
天皇杯準々決勝は監督交代で連敗をストップさせた鳥栖との対戦。
鹿島戦からの連戦にもかかわらず天皇杯への本気度をわかりやすく窺わせるガチメンバーで挑み危なげなく勝利。
11月
困惑の11月。
31節は破竹の6連勝中のガンバをホームで迎え撃つも1-3で敗北。
レッズが鹿島戦で見せた全く逆の絵をガンバに見せられたかのような敗戦。
32節アウェイ札幌戦は苦しみながらも武藤の2ゴールで勝利。
契約で出れない駒井がいたらどうなっていたことかと思わせる辛勝。
33節アウェイ湘南戦は槙野マウリシオ青木柏木と4人もの主力を欠き湘南に今季唯一のシーズンダブルを食らう敗戦。
12月
有終の12月。
最終節ホーム東京戦は3-2で勝利。
直前に発表された平川の引退。
天皇杯に向けた主力温存による去就を問われるサブ組の先発出場。
シーズンを締めくくる意味よりそれ以上に様々な想いが込められた重要な一戦になった。
そして4日後の天皇杯準決勝では鹿島と今季3度目の対戦。
肉離れにより33,34節の2試合を戦線離脱していたマウリシオがなんとかこの試合の復帰に間に合いセットプレー決勝弾を叩き込み見事勝利。
しかし代償も大きく4日後の仙台との決勝はマウリシオ欠場。
他にも興梠、武藤、柏木、青木といった主力選手たちが大小様々な怪我をおしての強行出場となった天皇杯決勝戦。
準決勝でも終盤に九死に一生のビッグセーブを見せた宇賀神によるゴラッソ一発を守り抜きタイトル獲得。
気が向いたら後編も書く。
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