レッズは前節からの入れ替えは関根が大畑に、明本を小泉に変更。東京は前節から紺野が渡邊に、アダイウトンがディエゴに変更。
■おおまかな流れ
立ち上がりはお互いに長いボールを蹴り合って落ち着かない。東京は奪ったらディエゴ、松木、渡邊らを目がけて早めに縦に出す。ショルツや岩尾のミスでなかなか流れを掴めなかったレッズだが、ボールを失ってからの守備への切り替えは実に素早く序盤から度々ショートカウンター発動。相手のミスを誘うプレスを小泉が前からかけていて主に岩尾、敦樹が何度もボールを奪っていた。
8分にレッズがこの日1本目の繋ぐビルドアップからの酒井のシュートを見せて以降は試合はレッズの流れに。10分に敦樹のエリア内シュート、直後のCKで大久保のファークロスにショルツが合わせるシーンも。立て続けに決定機を作る。
すると飲水タイム明け程なくレッズに先制点。松尾と岩尾の前プレスで相手のビルドアップのミスを誘い超ショートカウンターからモーベルグが押し込んだ。失点後の東京はビルドアップが少し改善し後ろから繋いで前線まで運ぶことに成功もしたがシュートは直接FKで狙った一本にとどまる。
HTに東京は失点に絡んだ梶浦を紺野に交代。前半から引き続き前からプレスをかけてミスを誘って中盤で奪うレッズ。後半開始5分で早くも追加点。押し込んでから後ろに戻してやり直そうと岩尾から敦樹にボールが渡るとバイタルからグラウンダーの左足ミドルをゴール右隅に対角に突き刺した。
2点のビハインドを背負いようやく敵陣からプレスを開始する東京。56分にアクシデントが発生しディエゴと山下が交代。66分にはレッズも松尾、小泉、大畑を下げて江坂、明本、馬渡を投入する3枚替え。東京も長友と東を下げて鈴木と品田を投入。
すると前半同様飲水タイム直後にまたも追加点。馬渡のスローインを受けた江坂がクリア気味に逆サイドへ蹴ると右ペナ脇で収めたモーベルグが佳史扶を前に例のまたぎフェイントを入れながらカットインしシュートコースを作るように左へ持ち出す。佳史扶を引き付けてできたスペースに縦に出してオーバーラップした江坂がダイレクトで大久保へショートパス。大久保もダイレクトで右足を合わせニアサイドに突き刺し3点目。
小泉と松尾が下がっても明本と江坂が引き続き前から厳しくプレスをかけ続けたこともあってその後も主導権はレッズが握り続け何度もゴール前に迫った。その後岩波と知念、大久保と関根が交代し交代カードを全て使い切る。強引にミドルを打たれるシーンもあったものの西川のセービングもあり見事クリーンシートで勝利。
■ポジティブ
複数得点とクリーンシートで勝てたこと。3ゴール全てが流れの中からのゴールだったこと。最後まで相手に流れを渡さずに追撃の手を緩めなかったこと。
■課題
後ろから細かく繋ぐビルドアップが殆ど無かったこと。
■気になった選手
- 小泉
- 序盤から再三効果的なプレスでボールを奪ったり遅らせて時間を作ることが出来ていた。小泉のプレスの良いところはポジションなど関係ないと言わんばかりに遠い位置からかっ飛んできてボールホルダーへ容赦ないプレスを敢行するところ。ただボールを持った時にじっくり出し所を選びたがる性分は相手がラフなタックルばかりだと自分の体を痛める一方なのでたまにはフリックなんかも織り交ぜて適度に相手のプレスを無力化して欲しい。最悪審判によってはファウルをとらない場合もあるのだから。
- 酒井
- ミスをした際にプロ1年目のルーキーのように足を止めて何かリアクションしているのはいかがなものか。アウトオブプレーになっていれば天を仰ぐくらいは誰にでもあるが続いているにもかかわらず膝をついて足を止めた48分のシーンはさすがに目を疑った。誰かと接触して怪我でもしたのかと一瞬心配した。
- 伊藤敦樹
- 松尾、小泉が前から厳しくプレスをかけて相手が強引に出した縦パスを岩尾や敦樹が奪う。ボール非保持、守備への切り替えの両局面においてこの日のレッズは計画的に組織的に守備が出来ていた。敦樹はいい守備に加えポジトラの局面でも度々前線に顔を出しシュートを3本放ち最高の時間帯に追加点をもたらした。マンオブザマッチ。
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