2024年3月6日水曜日

2024 J1リーグ 第2節 東京ヴェルディ戦の感想

この日は現地観戦だったが現地で見ていても映像を見直してもスタッツを確認しても思ったことは「ラストサードまでボールを運べてもシュートが全然打てないな」ということ。スタッツではレッズの前半のシュート数はたったの1本だけ。30mライン進入回数もこの日のトータルで57回らしいので前半だけでも10回以上は稼いでいるはず。にもかかわらずたったの1本だった。

ビルドアップで上手く前線にボールが供給できなかったわけではない。主に左サイドを中心に何度か突破してラストパスかクロスを入れる段階までは成功していた。そのラストパスかクロスの精度が悪かった、もしくは合わせる側とのイメージの共有が出来ていなかったことがシュート数を稼げなかった一番の原因だった。5分のグスタフソンのクロス。9分の松尾のクロス。10分の関根のクロス。これらは全て相手が跳ね返すまでもなく誰もいないスペースに出したクロスだった。

クロスを中心としたサイド攻撃が不発と見るや大外を使わず中を意識して崩しにかかるも大外ほど自由にはやらせてもらえない。12分に敦樹のラストパス。13分に小泉のサンタナへの浮かせたスルーパス。14分にグスタフソンのフリックはどれも相手CBがカット。

20分に相手のボールを奪ってカウンターからようやくこの日の初シュートが生まれる。いっそボールを相手に持たせて奪ってからの攻撃のほうがよほどシュートチャンスは増えるのではないかとも思われたが誰にもその気はなくその後もボールを握ってサイドからのクロスを試みる。開幕戦ほどカウンターが決まらなかったのは相手の重心が低くラインをそれほど上げなかったからと思われる。

その後もシュートの打てないボールポゼッションを続けているうちに39分から相手に連続でCKを献上し4本目でついに失点。

後半は反撃に出なければならないはずのレッズより相手のほうが果敢にプレッシングラインを上げて攻勢に出る。後半レッズは小泉と関根がポジションを入れ替えたくらいで他に攻め手を変えたようにも見えず、或いは変えたとしても効果を発揮できないまま相手に押され気味の15分を過ごすと60分には一気に3枚替え。サンタナ、関根、小泉を下げて興梠、岩尾、大畑を投入。

投入直後こそ見せ場を作る3人だが、守備では前半ほどプレスがハマらず危険な場面が前半より増える。72分には松尾と交代で中島投入。81分に最後の交代カードを切りグスタフソンと交代で髙橋を投入。監督もそのつもりで切った交代カードと思われるがグスタフソンがいなくなったことによりいよいよ放り込む以外の選択肢がなくなるレッズ。

しかしその放り込みからPKを獲得し試合終盤に何とか追いつき辛くもドローで終わった。

やはり返す返すもシュート数の少なさばかり気になる。多ければ多いほど単純にゴールが増えるわけではないことくらい承知の上だが前半あれだけ攻め込んでたったの1本はやはり少な過ぎる。ビルドアップでは左サイドも右サイドも中央も使って前進しようとする柔軟さがあるのに何故ラストサードではクロスか裏抜けスルーパスの2択だけになってしまうのか。86分の大畑の決定機は中島のミドルがきっかけになっていた。開幕戦の広島も試合序盤からやたら滅多にミドルを乱発していて先制点もミドルからもぎ取った。バイタルエリアでボールを収めた選手は一度もミドルは頭をよぎらなかったのか?さすがに監督から禁止令が出ていたわけではないだろう。

この試合唯一の収穫は交代で入った大畑や中島が違いを見せて決定機を演出したことくらいか。

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