4/2(水) 19:30 埼玉スタジアム2002
まるで前節やられた鬱憤を晴らすかのように開始3分の先制に成功したレッズ。清水は元々のスタイルなのか前節から中3日というスケジュールからそうしたのかはわからないが失点したからといって遮二無二ハイプレスをかけて奪おうとせず、かと言ってレッズもそこまで積極的に前進しようとしないため終始ギアがローのままの前半。
この日はベンチスタートの関根に代わって入った石原がビルドアップで上手く絡めず右サイドからの前進はいつもよりぎこちないレッズ。それはグスタフソンに代わってスタメンに入った渡邊にも同じ事が言えて上手く前線にボールを供給できず引っかけられたりパスがズレたり前を向けないままバックパスが目立った。ベンチスタートの金子のポジションにサヴィオが入りいつものサヴィオのポジションにはスタメンで入った松尾は2人と対照的に荻原、松本と上手く連携してビルドアップの出口になっていた。
そんなビルドアップの拙さを狙われて強く前からかけられたわけでもないプレスに負けて自陣深い位置で奪われエリア内でアフメドフにシュートを許したのが10分。ズルズルラインを下げさせられて苦し紛れのロングボールを自陣で奪われたのが12分。ここは清水の時間。
一方清水のビルドアップはと言うと、ここ数試合の中盤で構えてミドルブロックを組むレッズの守備が安定していて後ろから繋いでクリーンに前線にボールを供給とはいかない。10分、12分のようなカウンターかロングボール放り込みが目立つ清水。拙いビルドアップと対照的に守備では安定感を見せる石原、渡邊の2人。清水はWBの2人を高い位置で幅を取らせてサイドチェンジを放り込んで来るため吉田と石原は何度もマッチアップするのだがサヴィオとのいい連携もありレッズの右サイドが破られることは無かった。
逆に左サイドが破られることもなく清水の前半のシュートを4本に抑え、ボールは持たせつつも肝心なところはやらせずじっくり構えてカウンターからあわよくばの追加点を狙う理想的なリード後の試合運びで前半を終えるレッズ。
清水はHTに前線のアフメドフ、西原、中原を一気に3枚替えして3-0で快勝した前節スタメンの北川、乾、松崎を投入。自陣で不用意なファウルでFKを献上する松尾や前半と変わって前から食いつく守備をしてしまったり活性化した相手の前線に翻弄され早速ミドルシュートを4本被弾し落ち着かない後半立ち上がり。
ようやく保持でも非保持でも落ち着きを見せてきた58分レッズに追加点。石原のクロスを宇野がクリアし切れず後ろにそらしファーでボレーを合わせたサヴィオが待望の移籍後初ゴール。
その後押し込まれつつも時折カウンターを見せる前半と同じような流れになっていた71分、サヴィオと松尾を下げて関根とグスタフソンを投入するレッズ。清水も宇野OUT矢島IN。この交代にどんな意図があったかはともかく全く落ち着かずにどんどん危険なシーンを作られ劣勢に陥るレッズ。たまらず76分には渡邊と松本を下げて大久保と原口を投入するレッズ。直後にグスタフソンのミスから乾の決定機をボザ渾身のクリア。直後のCKをあっさり決められ遂に失点。
ここから大崩れになるかと思われたが押し込まれ決定機も作られたものの辛くも逃げ切り成功。
到底結果オーライとは言い難い余りにも拙い試合運びを見せてしまったレッズの課題は明白。クローザー不在。止めを刺すチャンスで決め切れない決定力。特に前者は致命的ではあるものの1人の力でピッチ全体を支配できるわけではないのでチーム全体で意思統一を図ることが最優先。それはスコアが動いたり選手交代で試合の流れに変化が生まれそうになった時に重心をどこに置くかといった繊細な微調整であって「逃げ切ろう!守り切ろう!」といった大雑把な指示でまとまるものではなさそう。安易にキャプテンやらベテランやらのリーダーシップに頼るのも違う。力の入れ方抜き方といった緩急や強かさが何より必要だと思う。
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