2018年11月15日木曜日

2018 J1リーグ 第26節 横浜F・マリノス戦

スターティングメンバー

■1得点目
前半42分。
宇賀神がシノヅカから受けたタックルで獲得したFK。
位置はゴールラインから16mほどの左ハーフスペースでキッカーは武藤。
キッカーの前に天野と仲川の2枚を立たせファーにレッズとマリノスの選手が密集する形。
武藤は右足で目の前の2枚と奥の集団のちょうど間に放り込むと蹴る前から走り出していた橋岡がゴールに背を向けたままダイレクトの右足で後ろへ戻す。
ゴール正面から18mくらいの位置で宇賀神が収めるとワンタッチから右足のミドルシュートを放つ。
ゴール右隅絶妙なコースを狙って敵味方何人もの選手をすり抜け飯倉も左手で触るのがやっとのミドルシュートが見事先制点になる。
広島戦で使い果たしたと思っていた年一の確変弾がまたも発動。
炎上と言っていいほど左サイドの守備でやられっ放しだった宇賀神が決めただけに失態を補って余りある価値ある先制点を生み出した。

■1失点目
後半22分。
最終ラインの扇原から自陣ミドルサード中央でボールを受けた天野は一気に最前線の遠藤へ低い弾道のロングパス。
裏を取られた平川は槙野と共にエリア内左で遠藤と対峙するもあっさり中へのグラウンダーのクロスを許す。
ややマイナス気味のクロスがウーゴに通るとウーゴについていたマウリシオはウーゴの細かいボールタッチに翻弄され転倒。
マウリシオを抜き切ってから左足でゴール右隅へのシュートを放ち同点ゴール。
確かに裏を取られているのは平川だが天野が出す瞬間、岩波は釣り出され槙野は後ろに残りレッズDFラインはぐっちゃぐちゃ。
遠藤は天野が出す前に平川の裏に抜け出しているのでオフサイドを取ろうと思えば取れたはず。
わずか3分前に交代で入った平川が穴となったレッズと、同じく直前に交代で入ったウーゴが結果を出し皮肉にも采配に大きな差がついた。

■2得点目
後半32分。
左サイドの長澤から敵陣センターサークル左で受けた青木。
天野が寄せてくる前に一気に最前線の武藤に裏抜け狙いのロングフィードを入れる。
マリノスDFラインの裏に上手く抜け出した武藤は胸で落とし左足のインサイドキックで落ち着いてゴール右へ流し込み勝ち越しゴール。
昨季のACL準々決勝1stレグ川崎戦でこの日レッズの唯一のゴールが青木から武藤のゴールで同じようなシチュエーションだった。

■ベストプレーヤー
武藤雄樹
右サイドに流れて橋岡との連係からの崩しはレッズの攻撃において最早お馴染みとなった光景ではあるが、この日9試合ぶりの出場となったマルティノスとの連係においても実にスムーズにパス交換していたのを見て、誰より欠かせない攻撃のピースは柏木よりも武藤なのではと思うほど。
実際に柏木に次ぐアシスト数でチームに貢献しているが、誰より自身のゴールを望んでいることはレッズサポーターはよく知っている。
そんな武藤に19試合ぶりのゴールが生まれそれが勝ち越し弾になったのだからサポーターなら嬉しくないわけがない。
次点でマウリシオ。
危険な楔の縦パスに出足よく飛び出してインターセプトというシーンが何度も見られ相手の決定機を未然に阻止。
終盤パワープレーの時間帯にはひたすら空中戦に勝利しロングボールを跳ね返し続けた。
失点に絡んだシーンは日産スタジアムのピッチ状態が劣悪なせいで足を取られ転倒したのだろうw
相手GKも転んでるし

■ワーストプレーヤー
なし
強いて挙げれば久々の起用で致命的なミスで失点に絡んだ平川か。
前半左サイドの守備で何度も裏を取られ炎上させた宇賀神か。
前半だけで交代させられてしまったマルティノスか。
いずれにせよ浮き彫りになるのはやはり選手層の薄さ。

■総評箇条書き
  • 2分、マウリシオが最終ラインから持ち上がって敵陣ミドルサードで一気に最前線の興梠へスルーパスを出すもオフサイド
  • 3分、敵陣左サイドライン際のチアゴから天野へスルーパスを出すと付いていた岩波は抜け出されゴールとの間に立ち塞がるもクロスを上げられたが必死に戻った宇賀神がクリア
  • 8分、敵陣アタッキングサード右から橋岡のスローイン、青木が受けて即橋岡へ戻し橋岡もバックパスすると岩波が受ける、岩波がスルーパスを出すとペナ右角で長澤が収める、ゴールに背を向けたままライン際の橋岡へ横パス、橋岡はダイレクトで山なりのクロスをファーサイドの興梠へ、興梠は胸で落とし左足でシュートを放つも飯倉がセーブ
  • 12分、相手に合わせていたのかわからないがボールを奪われてから素早いネガティブトランジションでボールを奪い返すことができていた(珍しく綺麗にハマったプレスだと思う)
  • 最近のレッズの試合ではあまり見られなかった前からのプレスがこの日は珍しく多く見られた
  • マリノスは縦に早く入れてからの裏狙いが徹底されていた
  • この日のレッズは攻撃に転じた際、相手のプレスによって前を向けない状況になっても後ろから人が出てくる動きでパスを引き出しそのまま追い越すようにゴールに迫る攻撃が何度も出来ていた
  • 19分、興梠に倒されながらスルーパスを出した天野のボールに仲川が反応し宇賀神を外から抜きGK西川とエリア内で1対1、股下を狙った右足のシュートは最後まで一歩も動かず読んでいた西川が体を倒しながら膝を畳んで足でセーブ、ボールは右ポストを直撃し正面に跳ね返ると後ろから詰めた遠藤がエリア内中央でダイレクトで右足のシュートを放つがすんでのところで岩波がシュートブロック
  • 仲川のスピードに宇賀神がついていけないことがわかると仲川を裏のスペースに走らせ再三宇賀神を狙い続けた
  • 仲川にはやられっ放しだった宇賀神だがシノヅカとのデュエルには負けずイエローカードを与え先制点に繋がるFKも獲得した
  • 12分バイタルで武藤との連係、17分一発で収めたトラップ、24分マウリシオの楔に下りてきてワンタッチでサイドの宇賀神へ斜めのパス等、要所要所でテクニックを見せるマルティノスだが決定的な仕事をするには至らない、ゴールに向かうにつれてミスが増えていくような気がするのは気のせいだろうか、相手の激しいプレス時にミスをさせられるならともかくノープレッシャーではもう少し余裕が欲しい
  • 1点リードしてる展開でファウルからのクイックリスタートを(敵陣で攻め込むチャンスならまだしも自陣深い位置で)選択する理由が分からないしオリヴェイラがそれを指示しているとは到底思えないので無策でそれをやった橋岡を叱ってほしい
  • 荻原は今季リーグ戦では最も長くピッチに立ったが犬のようにボールを追い回すしつこい守備は効いていたし実際に奪えたシーンも何度かあったが奪った後の判断はまだまだ、マルティノスとの交代で入ったのにいざボール持ったらマルティノス同様縦に仕掛けてボールロスト連発するのは残念すぎた
  • マルティノスも荻原もこの日以来出場できていない
  • 58分、マリノス自陣最終ラインのシノヅカが右サイドライン際の仲川へ長めの縦パスを入れると読んでいた宇賀神がインターセプトし右の興梠へパス、興梠は少し持ち上がって敵陣ミドルサードで長澤へ縦パス、長澤はワンタッチ入れて武藤へ斜めにパス、バイタル中央やや右で受けた武藤は長澤へ出した後真っ直ぐゴールへ向かって走り出していた興梠へライン裏へのスルーパス、おそらく股下を狙ったと思われる興梠の右足のシュートは飯倉の飛び出しによりセーブされる、19節川崎戦の先制点を彷彿とさせるシーンでありあの難しいシュートを決めたもののあの日以来ゴールから遠ざかっていた興梠だからこそ決めて欲しかった
  • ウーゴヴィエイラが投入されると度々裏を取られるようになるレッズDF陣
  • レッズが失点して以降、分かりやすく平川の穴を狙った左サイドからの攻撃が増えたが勝ち越して以降は平川も必死でボールに食らいつき水際で危険を阻止した
  • 何度もやられているのに80分経ってもなお天野をバイタルでフリーにするレッズの守備
  • 82分、自陣深い位置右サイドからマリノスのスローイン、受けにきたウーゴのトラップミスを宇賀神が背後から足を出して興梠へ繋ぐ、興梠はそのままリターンし宇賀神へ、ライン際の荻原へ出すと三度目の正直でようやくシノヅカをファーストタッチで抜く、そのまま左サイドをスピードに任せて単騎独走、敵陣ミドルサードを過ぎたあたりで細かいボールタッチを混ぜてバイタル左まで来たところで右足でニアを狙った地を這うミドルシュートを放つも飯倉がガッチリキャッチ、少なくとも枠内には飛んでいたし最後にシノヅカに借りを返せたのは荻原にとってまだマシな試合となったのでは
  • マリノスは試合終了に向かうにつれ単純なクロス、ロングボールが増えパワープレーにシフトしていったが単純な空中戦のほうがレッズとしては守り易かった
  • 興梠がどれだけセットプレーの守備に自信があるか知らないが最後に意図的に仕掛けたあのファウルは狙い通りだったとしても賢明だとは思えない、直近の3試合で1点ずつセットプレーから失点しているのを忘れているのだろうか
  • とは言え、あの時間帯誰より必死に守備に奔走していたのは興梠だった
  • 橋岡vs遠藤は概ね橋岡の勝ちだけど宇賀神vs仲川は宇賀神の負け、それと荻原vsシノヅカは荻原の負け
<参考>
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=47350

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