2018年12月27日木曜日

2018 J1リーグ 第33節 湘南ベルマーレ戦

スターティングメンバー

■1失点目
前半18分。
湘南自陣深い位置左タッチライン際で坂がクリアすると前線で山崎がポストし梅崎へ落とす。
頭のファーストタッチでガラ空きの左サイドへ縦に大きく出すとそのまま独走。
ペナ左角からエリア内に進入し右足のトゥーキックで右サイドネットに沈め先制点。
山崎にボールが入る直前岩波がダッシュで寄せて競り合ってはいるものの簡単に梅崎へのポストを許している。
坂が蹴り出した瞬間の梅崎と森脇の反応の差も致命的。
茂木も中への折り返しのケアと梅崎への対応とで迷いが見られた。
悪いボールの奪われ方をしたわけではなく一方的に押し込んでいたわけでもなくスローインから開始してハイボールを返し合う最中でロングフィードとポスト一発で簡単に突破を許してしまうのはいくらなんでも前がかり過ぎたのではないだろうか。

■2失点目
後半10分。
バイタルエリアで阿部へのホールディングをとりファウルの判定。
阿部はクイックリスタートで長澤へ出すが主審の真後ろを歩いていた長澤は主審が邪魔になってボールに触れず倒れるとこぼれ球を石川がかっさらう。
何故か足を止めてボーっと見ていたレッズDF陣を尻目にフリーで悠々とバイタル左まで持ち込む石川。
逆サイドエリア内の菊地へファークロスを出すと膝のワントラップから右足のシュートを放ちゴール左のサイドネットへ突き刺し追加点。
アウェイマリノス戦でも橋岡がやらかしたが、レッズが大好きなこのクイックリスタートは中盤か敵陣ならまだしも自陣でやるリスクについてはどの程度理解しているのだろう?
いくら審判が石コロと同じ扱いとは言え石コロにつまずいて失点なんてシャレにもならない。
この失点は長澤をブロックした主審でも、ロクに前も見ず歩いてた長澤の責でもなく、完全に阿部の失策と断定する。

■1得点目
後半30分。
DAZNが映してなかったせいでどうやって運んだかわからないが敵陣右サイド深い位置でナバウトがボール保持。
下がりながら小さく浮き球のパスを長澤へ出す。
出し所を探しながらボールキープすると橋岡がオーバーラップ。
プレスをかけていた湘南2枚のうち1枚が引っ張られさらに高山が長澤へプレスに来たタイミングでそれをかわし中央へドリブル。
バイタル中央の茂木へ出すとボールを受けに来た武藤へ横パス。
武藤はゴールに背を向けたままヒールでフリック。
これをエリア内で興梠が半身で受けてターンするとそのまま縦に突破。
ゴールエリア左角手前で左足を振り抜くとボールは秋元の正面だったものの両手で弾いたボールの勢いを殺し切れずゴールマウス内に落ちて1点返す。
武藤へ出した後即ゴールへ向かって走っていた茂木が好印象。

■ベストプレーヤー
なし
2失点目の引き鉄になったクイックリスタートや前半ビルドアップ時のボールロストさえ無ければ岩波や森脇より守備で貢献した阿部で決まりだったが。

■ワーストプレーヤー
橋岡大樹
守備における致命的なやらかしこそ無かったものの攻撃面で何もできず自信喪失してしまったかのようにバックパスや通らないクロスを繰り返した。
ここ数試合の迷走ぶりから「シーズン中の復調は無理だろう」と諦めがついているので想定内。
次点で決定機にへなちょこシュートで脱力させ、あと一歩届かないスルーパスを供給し続けた長澤と空回りしてた武富。
最終ラインを飛び出してボールを捕まえられない岩波もマウリシオに遠く及ばない出来。

■総評箇条書き
  • 1分、敵陣ミドルサード右で森脇が相手のクリアボールを拾う、菊地と梅崎の間を通す楔を武富に出すと竹富のフリックで武藤へ、パスアンドゴーで走り出した森脇は武藤からボールを受けバイタル中央で左足のミドルを放つ、ゴール右隅しっかり枠を捉えたシュートだが秋元が倒れながら両手でキャッチ
  • 1分、2分、6分、10分、一貫して長いボールを前線に送り続ける岩波(通ったのは最初の1本のみ)
  • 序盤浦和の攻撃は人によってまちまち、岩波はロングフィード一本を前線にひたすら蹴り続ける、茂木は宇賀神を使ってサイドから、一番有効な攻撃の起点になっていたのが森脇で間に楔、縦への仕掛け、ミドルとどれも得点の可能性を感じた
  • 一方湘南の攻撃はロングボールは全く効果的に使えなかったものの、3分の石川や15分の齊藤や失点したシーンの山崎のポスト等、ワンタッチで縦に早い攻撃を仕掛けゴールに迫った
  • 9分、13分、宇賀神のロングスロー失敗
  • 13分、長澤のファークロスから武藤ヘッド枠外
  • 8分、15分、21分、ビルドアップに絡むと終始危なっかしい阿部、というか狙われていた?
  • 3分、14分、18分、中盤で危険なボールが入りそうになるとマウリシオのように最終ラインを飛び出してターゲットに背後からプレスをかけるものの悉くボールを奪えない岩波
  • 23分にしてようやく岩波の楔と武藤の下りてくる動きで理想的なビルドアップができていた
  • 久々に先発起用の武富は攻撃にも守備にも物足りなく気持ちは入っていたものの空回り気味
  • 36分、相手のロングフィードを自陣ミドルサードで奪ってそのままセンターサークルまで持ち上がって右前方の武藤へ出す阿部、フリーで受けた武藤はアタッキングサードまで進んでバイタルの武富へ縦に出す、エリア内右ハーフスペースを縦に突破しようとするも坂のディフェンスによりゴールに背を向けてしまう武富、バイタル中央へバックパスすると後ろから阿部が右足のダイレクトでシュートを放つもボールはバーの上
  • 38分、森脇からエリア内武藤へのスルーパスは僅かに届かない
  • 44分、ハーフウェイライン左で阿部が宇賀神から横パスを受けると右サイドでフリーの森脇へ出す、森脇が受けると武藤が下りてくる動きで縦にボールを引き出す、それをワンタッチで右タッチライン際の橋岡へ出す武藤、ワンタッチ入れて武藤へ即リターンする橋岡、下りてくる武藤に食いついた大野が空けたスペースに向かって走り出す長澤とそこへスルーパスを出す武藤、ボールがやや長くなり長澤のシュートと同時に坂のシュートブロックでボールはゴールラインを割る
  • 46分、西川から森脇、森脇からミドルサードまで下りてきた武藤へ縦に入れる、武藤は右タッチライン際の橋岡へ横パス、橋岡はワンタッチでハーフウェイライン上の長澤へ、長澤もワンタッチで武藤へ戻す、武藤は興梠が動き出すタイミングを見て一気に前線へ出す、抜け出そうとはせずファーストタッチでターンしゴールに背を向ける興梠、エリア内ペナ左角のスペースへ出すと宇賀神が収める、宇賀神へ出してからエリア内中央を興梠が縦に進入すると湘南DFラインは揃って下げられる、すると中盤との間に生まれたスペースにフリーで浮いた長澤へ宇賀神のラストパス、長澤は左足でダイレクトのシュートを放つもミートできず力なく転がったボールはゴールラインを割った
  • 47分、ハーフウェイライン右で一気に前線の橋岡まで縦に出す森脇、右タッチライン際で収めた橋岡はバイタルまで進んでカットイン、バイタル中央の興梠へ横パスを出す橋岡、ボールを受けてから少し下がってバイタル左の阿部へ縦に出す興梠、ワンタッチで武富へ出すとワンツーで阿部へ戻し前を向いて受ける阿部、エリア内右ハーフスペースの橋岡へ出すとワンタッチでバイタルの森脇へ戻す橋岡、森脇は左足でミドルを放つもボールはバーの上
  • 46分、58分、湘南は攻め込まれるとDFラインがグッと下がってバイタルにポッカリスペースが生まれるのが何度か見られた
  • 59分、茂木のビルドアップからワンタッチプレーで武富と宇賀神の3人で左サイドを攻略、実に美しい
  • 67分、せっかくのカウンターチャンスにボールだけ見てフリーになる動きで抜け出そうとしていた興梠に気付かずボールロストするナバウト
  • 80分、敵陣ミドルサード左で茂木が下りてきた興梠へ縦に出す、興梠はタッチライン際の宇賀神へ、宇賀神はさらに下がった興梠へリターン、興梠はエリア内中央のズラタンへアーリークロスを放り込むと大野を背負いながら右足でワントラップしターン即シュートを放つも大野の足に当たりクリアされる、小さくなったクリアボールは長澤がエリア内で回収しペナ右角の橋岡へ戻す、橋岡はバイタル右の柴戸へ横パス、柴戸はワンタッチから小さく前へ出すと右足のインステップキックを放つもボールは大きく枠の外
  • この日のレッズはとにかくボールが枠に全く飛ばない
  • シュート数が27本、うち10本がシュートブロック、枠内のシュートがたったの3本で、実に14本ものシュートが枠外だった
  • 7分、12分、27分、39分、67分、69分、相手に潰されたものから自らのミス(後半はナバウト)によるものも含めこの日はカウンターの不発も目立ち、ここぞという場面でのバックパス・ボールロストが多かった
  • 32分に相手のCKをキャッチした西川がポジトラの遅さにキレているように見えたのもそれを象徴していた
  • ボールも握った、シュートも打った、ところが相手ほど枠にボールは飛ばせず決定機も作れず敗北を喫した
  • 失点してビハインドを背負ったチームは多少リスクをかけても前掛かりになって攻め込むものだが相手のハイプレスに簡単に屈しバックパスを繰り返し安全なプレーに終始したのが実に残念
  • 多くのレギュラーメンバーが不在だったが誰より不在が響いたのは柏木の存在だったのかもしれない
<参考>
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=50726

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