2023年3月6日月曜日

2023 J1リーグ 第3節 セレッソ大阪戦

■スタメン
レッズは前節からの入れ替えはリンセンが興梠に変わったのみ。セレッソは前節からのメンバー変更は清水がキムジンヒョンに、西尾が鳥海に、舩木が山中に、原川が鈴木に変更。

■おおまかな流れ
序盤はレッズがボールを握る展開。丁寧に繋ぐビルドアップも多少見せたものの本命はやはり相手のDFライン裏へのロングボール。3分にホイブラーテンからモーベルグ。6分にも同じくホイブラーテンからモーベルグ。7分には敦樹から酒井。肝心のシュートはこの3回からは生まれないものの7分にカットインからモーベルグのシュート、直後に小泉のミドルと波状攻撃ができた。9分にはレオセアラのミドルが岩尾の足に当たり縦回転がかかってクロスバーを叩く一瞬ヒヤリとする場面も。

一方セレッソはキムジンヒョンが参加し2CBと3人で開始するビルドアップ。一本目のビルドアップでキムジンヒョンから鈴木への縦パスを通されて以降は小泉か興梠が鈴木に張り付いて中央からのボール前進を許さない。サイド経由のビルドアップがあまり上手くいかないと見るや変化をつけてきたのが16分あたり。キムジンヒョンは一気に相手のDFライン裏を狙わず相手のライン間に下りた選手を狙って中盤へのフィードを多用してくる。16分には為田、17分には上門、18分にはレオセアラがライン間に下りて立て続けに3回狙ったがシュートまで至らない。

ポゼッションこそ五分だったもののシュート数とゴール前に迫る回数でどちらかと言えばレッズが押していた中、唐突にセレッソに先制点が生まれる。31分、西川が蹴ったボールを後ろから飛び出したヨニッチが跳ね返すと為田が拾いショートカウンター。敦樹が前に立つもそのままエリア内に持ち込み高速クロス、飛んできたボールがファーで上門の前に立っていた岩尾の足に当たりボールはそのままゴールへ。

レッズは失点して押し返すどころか逆にちょっと押される展開になりそれまでよりもゴール前に迫られる回数が増える。プレスが弱くなり前でも中盤でもボールが奪えず相手にラインを下げさせられていた。下手をしたら大崩れしかねない状況でチームを大いに支えたのが興梠と西川のベテラン2人。西川はビッグセーブであわや追加点を防ぎ、興梠はアバウトなボールを体を張って収め味方に繋いでいた。それどころか西川に至っては相手GKばりにエリア外まで出てビルドアップに参加しようとする1コマも。その甲斐もあってか大久保とモーベルグの良い崩しから前半最大の決定機を迎えるシーンもあったが1点ビハインドのまま前半終了。

HTに(メンタル的に)立て直したレッズは後半開始からラインも高く前半序盤以上にボールを握って前がかりになって攻め立てる。少ないながらもシュートも打てていてゴールの可能性も見えてきた58分。51分にも見せた酒井のスルーパスに興梠が抜け出す形の再現に成功しエリア内で鳥海に倒されPK獲得。お馴染みのPK職人ショルツが冷静に右に流し込み同点。

ホームゲームだからか、はたまた今季未勝利だからか、或いはただの疲労か、同点後やや焦りが見えたのはレッズ側で一部の選手にミスが頻発。自陣深くでセカンドボールを回収できず波状攻撃を許しオフサイドで無効になったもののあわや勝ち越しを許すゴールまで。直後にモーベルグを関根に、4分後に興梠をリンセンに、6分後に大久保と小泉を荻原と安居に代えて手を打つスコルジャ監督。すると交代で入った選手が次々と前線で躍動。ついには81分安居のJ1初ゴールで逆転に成功。

その後レッズは無理にボールを持たず、かと言ってラインを下げ過ぎず最後まで集中を切らさず相手に決定機を作らせず巧みに時間を使って試合をクローズ。ホームゲーム開幕試合で今季初勝利を収めた。

■ポジティブ
交代で入った選手が見せ場を作り結果も出したこと。再現性のある形でゴールのきっかけを作ったこと。

■課題
交代で入った選手が見せ場を作り結果も出したので交代策は確かに効果的だったがやや遅いように感じた。足がつる前に、幻の勝ち越し弾を食らう前に手当てできなかったかは議論の余地が残る。

■気になった選手
大久保
41分にモーベルグとの連携から決定機を作ったシーンを除いたらあとはミスしたシーンしか思い出せない。1on1でドリブル突破を仕掛けて抜けなかっただけならチャレンジの結果でしかないのでそこまで目くじら立てることでもないが、なんでもないパスミス・トラップミスを何度も見せられるとコンディション低下を疑ってしまう。
ショルツ
まずカバーエリアが広すぎる。山中が何度もレッズのSBの裏のスペースへボールを蹴り出しても相手より先にボールを回収し味方に繋げていた。冷静にPKを決めるPK職人ぶりも相変わらず。マンオブザマッチ
モーベルグ
ミスも多く見られたが同じくらいチャンスメイクも見られた。前2試合と比べると少し周りを使う意識が強くなったように見られた。トップフォームはまだまだかもしれないが確実に良化しているので「使いながら調子を上げてもらう」という監督のコメントにも説得力が増した。

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