2/22(土) 14:00 サンガスタジアム by KYOCERA
この日の1stシュートはレッズ。荻原のアーリークロスをサンタナがフリックして松本のハーフボレー。前節とは打って変わって立ち上がりから繋ぐビルドアップを見せるレッズ。6分に渡邊がエリアスに背後から潰され倒れ込む。一度は立ち上がり続行の意思を見せる渡邊だが5分後に自ら腰を下ろし担架で運ばれていった。2分後にグスタフソン投入。
この時間帯レッズが何度も見せていた崩しのパターンが右から左へのファークロス。19分に金子からサンタナへ。21分に金子からサヴィオへ。23分にサンタナからグスタフソンへ。蹴る選手、詰める選手が様々だったのでこの形は対京都用にチームで準備してきた形と思われた。但し受け手まで通ったのは2本目のサヴィオへのクロスのみ。
一方で京都はハイプレスからレッズのミスを誘い20分過ぎくらいから何度か際どいシーンを作る。レッズが縦に入れたら受け手に対し背後から厳しくプレスをかけ先に足を出してボールを引っかけていた。またこの時間帯に荻原は対面したマルコに手を焼き守備でミスを連発。荻原は関与しないものの26分にはエリアスのロブスルーパスに原の裏抜けから左足ボレーという決定機を作られた。負けじとレッズも29分CKのこぼれから金子が単独で2人抜いてエリア内で左足シュートを放つもエリアスに頭で跳ね返された。
どちらが押しているとも流れが来ているとも言えない前半AT45分。平戸のクロスからマルコが頭で合わせ京都が遂にネットを揺らすことに成功。しかしOFRによりマルコの荻原へのプッシングが認められゴールは取り消し。既に前半から9回もファウルを重ねていたが結局ファウルでゴールを無効にした京都。とは言えレッズも露呈していた穴を突かれた格好なのでHT直前にはっきりとそれが確認できたのは修正するチャンスを得られたことを喜ぶべきか。
HTの交代はどちらも無し。51分マルコへのロングボールはホイブラーテンが対応。53分静止した状態から金子の2人抜きと前半の課題の修正とチャンスメイクの再現を見せるレッズ。
56分に平戸のミドル。直後の57分には西川の目の前を通り過ぎる折り返しクロス。30秒後くらいにもう1本ミドル被弾で一転して劣勢に陥るレッズ。59分についにエリアスにゴールをこじ開けられ今度こそ京都が先制に成功。この失点シーンだけを切り取ると松本が守備で迷子状態ではあるもののサヴィオも持ち場を離れて逆サイドへ出張っていてその隙を見逃さなかった福岡がレッズが空けたスペースを利用し見事なクロスで先制点を演出した。
先制後もハイプレスもファウル上等の危ない守備もサボらない京都に反撃の糸口が掴めないレッズは63分に松本OUT原口IN。すると67分にサヴィオのクロスに原口が飛び込む決定機。この時間帯レッズが立て続けに狙ったのが相手の最終ライン裏へサンタナを走らせるシンプルなロングボール。ハイプレスをサボらない京都は背後に広大なスペースがあるのは前半から変わらないものの、サンタナが抜け出すタイミングを掴んだか、疲れからか相手の陣形が間延びしたか、セカンドボールの勝ち方を覚えたかわからないが突如このロングボール作戦が奏功し始める。
すると72分、マルコのバックパスがミスになりあたかもサンタナへのスルーパスになったかのように裏へ抜け出し飛び出したGK太田をかわして冷静に無人のゴールへミドルシュートを決めて追いついた。この同点ゴールへの布石があったとすれば直前のロングボール大作戦が成功しかけたこと。ハイプレスを志向するチームの最終ライン裏の広大なスペースはDFだけでは守り切れないためGKは常に飛び出してカバーする準備をしていた。マルコが出す瞬間太田はペナルティエリアを大きく出ていて昨季の国立のロングシュートも頭をよぎったかもしれないがとにかくサンタナがバックパスに反応した瞬間にもう前に出て1対1を仕掛けるしかなかった。もう2,3m後ろに立っていたら引き返す選択肢もあり得たが直前のレッズのプレーがそうさせなかった。
その後75分にエリアスOUT奥川IN、川﨑OUT米本INでこの日最初の交代カードを切る京都。引き続き裏を狙って際どいボールを蹴ってサンタナ、サヴィオ、原口を走らせるレッズとトランジションとセカンドボールに全てを懸ける京都。レッズはスタメンの選手たちが目に見えて疲れていて最早ボールをコントロールできず前に蹴っ飛ばすことしか出来なくなっていて相手に即回収され再三決定機を作られ逆転どころではなくなる。この時間に京都に勝ち越しを許さなかったのは最後の最後で西川の冴え渡るセービングがあってこそだった。
ゴールは互いに自分達のミスから発生したもののその質や(この試合だけでなく他の試合を含めた)発生頻度を振り返ればゴールを自力で割ったのは京都の方で10回やり直したとしても勝ち越すのは京都ではないか。主力の負傷交代でゲームプランに狂いは生じたことと思われるが、まず方向性として試合をコントロールするチームビルディングに舵を切って貰いたいのだが開幕2試合で方針転換はさすがに無理か。ましてや次は中3日の連戦。数々の課題の中から何に手を付け修正するか取捨選択が必要になる。監督の手腕の見せ所。
0 件のコメント:
コメントを投稿